この質問になんと答えますか?
「りんごっておいしいよね。」あなたのお子さんならこの質問にどう答えますか?おそらく「わかる」や「私はあんまり…」といった答えが一般的かと思います。しかし、英語圏だとそうはいきません。英語圏に住む人ならきっと「なぜ?」と聞きます。どちらの答えが正しいとか優れているということではありません。これは日本語と英語の言語の性質の違いによるものなのです。
共感の日本語と説明の英語
最初の質問に戻りますが、「わかる」「私はあんまり…」と答える日本語に表れているように、日本人は相手との調和を大事にしてコミュニケーションを取る傾向があります。きっと学校や会社でも相手に共感したり同調したりすることで上手に人づきあいを進めている人が多いのではないでしょうか。一方で、アメリカは意見や考えに対する説明を求める傾向にあります。「言わなきゃ伝わらない」という文化も相まって考えや意見を読み取ってもらおうとするより自分から相手に伝えようとするのです。先ほども述べた通り、この違いは文化の違いであり、文化や言語に優劣をつけるものではありません。しかし、この説明を求める英語の考え方には論理的思考力を育てるヒントが隠されているように思うのです。
論理的思考力の身に付け方
英語の説明を伴う性質には常に「納得できる理由はどこにあるか」「理由と一緒に補足説明も必要かな」などの思考が伴います。つまり、合理的な理由を探し出す作業や、関連情報を見つけ出す作業が必然的に行われることになります。これこそ論理的思考をする第一歩と言えるでしょう。論理的思考力は一朝一夕で身につくものではないため、普段からこういった訓練をすることが必須になります。
論理的思考力のトレーニング法
では、どのようにして論理的思考力を育てるためのトレーニングをしていけばいいのでしょうか?子どもとのコミュニケーションでいつでも「なぜ?」と聞き続けるには限界があるうえに、親子でのコミュニケーションとなると説明ばかりを求めるのも好ましくないでしょう。そこで提案する方法が“アメリカ式エッセイを書くこと”です。アメリカ式エッセイでは意見とともに理由とその補足説明を書く訓練をします。詳しくはアメリカ式エッセイについて書いた記事がいくつかあるのでぜひそちらもチェックしてみてくださいね。